応援コメント

雪国。パートで働きながら、ひとかどの漫画作家を目指す、足りないだらけの若い二人。たまかな暮らし、閉塞感、あせり、挫折が丹念に描かれる。美しすぎる風景との落差があざやか。
多い食事のシーン。ことごとくが、現在を象徴し、未来を暗示する。何を表現すればいいのか。ともに時間を共有すればいいのか。二人は悩む。とにかく、切ない。映画の半ば、これは、いまの時代そのものではと気付く。では、希望はあるのかと。答えは観客に委ねられる。
静謐にして正攻法。かつての日本映画のよさを内包しつつ、最近の多くの日本映画への鋭い抵抗がある。撮影、練れた脚本、過不足のないセリフが秀逸。細部のこだわりも数多く、なにより、映画そのものに、品、風格がある。ことに、多くの若い人たちに見てほしいなあ。
二井康雄(映画ジャーナリスト・書き文字ライター・『暮しの手帖』元副編集長)

クリエイティブで食べていくということは難しい…。
日常の中に埋もれず流されず、見えない到達点に向かってまっすぐな姿勢で生きていく「楓子と小山内」の理想と現実は決して穏やかではありません。
夢の最中の人も、夢をあきらめた人も…。
それぞれに「足りない二人」を観ることで、失ったものやどうしても欲しいものが見えてくるのではないでしょうか?
そんな“二人”がたどり着いたひとつの作品。
現実と作品のストーリ―が交錯するとき、虚実皮膜のリアリティが美しい北海道の長回しの風景の中、胸を打ちます。
(小学館 美的.com  能 聡子)

こんにちは!旅行ライターの窪咲子です。
この度、縁あって映画『足りない二人』へ応援メッセージを送らせていただきました。
海外映画祭にも挑戦されるとうかがったのですが、近年、寿司やラーメンなどの日本食ブームやアニメブームもあって、日本に興味を持つ外国人の方が多く、海外を旅していると日本の文化や暮らしについてよく尋ねられます。
そんな外国人にも見せたくなるリアルな日本の暮らしや人間味がギュッと詰まった映画だと思うので、海外映画祭でも注目間違いなし!?
窪咲子(旅行ライター・編集者)

実際に付き合ってる男女の役者が演じる漫画家二人の生活は、まるで実験ドキュメンタリーのようで、売れたいと思う俳優の心とジレンマが生々しくも痛々しく語られていく。
だけど、いつの間にかこの二人が『浮雲』の高峰秀子と森雅之のように見え始めるのだから始末が悪い。くっついたり離れたり、平成末期の日本で腐れ縁を続けながら、人生を全うしようとする姿に寄り添ううちに、最後にはスクリーンを食い入るように見ている自分に気づいてしまった。
瀬々敬久(映画監督)

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